イノシシの被害防止について

更新日:2021年01月14日

森林動物研究センター 撮影

兵庫県森林動物研究センター撮影(兵庫ワイルドライフモノグラフ6号)

生態

食性

雑食で、木の実や根、ミミズなどを食べます。人里にくると、水稲、イモ類、マメ類、タケノコ、果樹など様々な農作物を食べます。

行動

平地から山地の広葉樹林に住んでおり、水場が近いところを好みます。昼夜を問わずエサを求めて活動し、行動範囲は周囲2キロメートル~3キロメートルですが、時に広がります。

人里にくると、防護柵などの障害物を跳び越える前には警戒しながら近づき、安全を確認します。助走をしないで1メートルの柵を跳び越えることができます。

ただ、上を越えるよりも下をくぐって通り抜けようとする傾向があり、鼻先の力で50キログラム~60キログラムの重さのものでも動かします。

繁殖

年1回の繁殖で、交尾期は12月~2月頃、出産期は4月~6月頃。

満2歳で初産を迎え、平均4頭~5頭を出産し、そのうち約半数が成獣になります。野生個体の寿命は、オスが6歳、メスが10歳程度です。

特徴

成獣の体長は120センチメートルから150センチメートル、体重は50キログラム~100キログラムで、体つきは、ずんぐりしています。

「猪突猛進」は、パニックになって逆上したときの姿で、本来、警戒心が強く、臆病で注意深く、人前には姿を現しません。しかし、一端慣れると大胆不敵になります。

嗅覚は優れていますが、嫌いな臭いは特になく、木酢液やクレオソートの臭いも平気です。

鼻先は敏感で電気刺激には弱いですが、体毛は太く剛毛で、体が電気柵に触れても平気です。

被害の対策方法

1 イノシシを人里に誘引しない

イノシシにとってエサとなるような農作物の収穫残さや廃棄果樹などを田畑の近くに放置することは、気づかないうちに餌付けをしていることと同じです。埋めるなどして、適切に処理しましょう。

2 出没させない環境整備

イノシシは、用心深い動物です。山と農地の間にある、からだを隠せるような茂みをなくすことで、農地への出没を減らせます。

3 柵で囲って侵入防止

金網柵や電気柵、トタン柵、ワイヤーメッシュ柵など、さまざまな柵があります。設置場所にあわせて、適切に設置しましょう。設置後の点検や補修も重要です。

兵庫県森林動物研究センター(イノシシの被害防止抜粋)

柵の支援

地域ぐるみで取り組む侵入防止柵の設置に対して支援します。

鳥獣被害防止総合対策事業

市が資材を提供し、地区の皆さまで設置及び維持管理をしていただく事業です。対象は山際に連続する金網柵の設置で、国庫補助を受けて行います。

事業については、農林水産省のページをご参照ください。

農作物等獣害防護対策事業

地域ぐるみで設置する防護柵(電気柵・ワイヤーメッシュ柵等)の資材購入費に対する補助を行います。

詳しくは、農作物等獣害防護対策事業のページをご覧ください。

 

参考

鳥獣対策基盤支援委員会,平成26年,『野生鳥獣被害防止マニュアル』

兵庫県森林動物研究センター,平成30年,『イノシシの被害防止』

兵庫県森林動物研究センター,平成26年,『兵庫ワイルドモノグラフ6号』

株式会社農文協プロダクション,平成29年,『みんなで防ぐ!鳥獣被害対策マニュアル』

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