内科

更新日:2023年11月07日

内科

   内科は、あらゆる疾患の窓口となります。患者さんの訴える症状や健診結果を出発点として、問診、身体所見、検査所見を総合して診断を行い治療方針を立てます。対象となる疾病としては、感染症など急性のもの、がんなど悪性のもの、糖尿病や高血圧など慢性のものに大きく分けられます。

 近年増加しているがんや心血管疾患、自己免疫疾患、神経疾患は、ほとんどの場合、内科の中でもそれぞれの専門医が診療にあたります。急性疾患は短期的な治療で終了となることが多いですが、当院では特に慢性疾患に対する望ましい診療のあり方に力を注いでいます。

 今も昔も変わらない代表的な疾患は、1.高血圧症2.糖尿病ですが、最近では3.慢性腎臓病に対する社会的啓発が進んできており、私たちも積極的な活動を行っています。以下に、それぞれの取り組みについて説明します。

高血圧症

 自宅での血圧測定の数値を血圧手帳に記録して診察時に持参いただき、それをもとにお薬の種類や量を調整します。

 また、高血圧の原因となる塩分について、実際に尿検査により一日塩分摂取量を推定し、チェックシートを用いて減塩指導を行っています。

血圧手帳等
血圧手帳

血圧手帳(特定非営利活動法人 日本高血圧協会発行)

糖尿病

 糖尿病は自覚症状がなくても進行していくので、早いうちに治療を開始し、継続することが大切です。糖尿病のお薬には、飲み薬と注射薬の2種類があります。患者さんの状態や生活習慣の様子などを考慮しながらお薬を決定していきます。注射薬の場合は血糖自己測定を行っていただくことができます。また、食事や運動の療養指導、生活指導を行います。

糖尿病連携手帳

糖尿病連携手帳(公益社団法人 日本糖尿病協会発行)

自己管理ノート

自己管理ノート(公益社団法人 日本糖尿病協会発行)

 血糖が高い状態が続くと、血管が障害されて「網膜症」「腎症」「神経障害」などを起こし、場合によっては失明や人工透析、足の切断に至ることがあります。また心筋梗塞や脳卒中なども起こりやすくなります。

糖尿病冊子

糖尿病パンフレット(公益社団法人 日本糖尿病協会発行)

 当院では、これらの糖尿病合併症の早期発見のため、複数の検査を行っています。(毎週月曜日の午後)

 また、糖尿病教育入院も行っています。約1週間の入院中に、食事療法、運動療法、お薬の調整を行い、短期間で血糖値改善を目指します。

糖尿病教育入院

糖尿病教育入院のご案内(加東市民病院内科作成)

糖尿病合併症検査

  1. 心臓超音波検査
  2. トレッドミルテスト
  3. 末梢循環検査(CAVI/ABI)
  4. 頸動脈超音波検査
  5. DPNチェック
  6. 心電図CVR-R間隔
  7. 腹部超音波検査

以上の1~7の検査をまとめて行います。糖尿病合併症の早期発見のため、検査ご希望の方は診察でお申し出ください。

慢性腎臓病(CKD)

 症状に気が付いた時には病気がかなり進行していることがあります。腎臓が働かなくなってしまうと、人工透析や腎移植などの治療が必要となります。早期発見のためにも定期的に検査を受けることが大切です。

 当院では患者さんへ、腎臓病の冊子に血圧手帳、おくすり手帳、検査結果などをはさんで持ち運びできるようにお渡ししています。

 調剤薬局でおくすり手帳と一緒に提示することで、薬剤師の目線からも検査結果を確認し、飲み合わせなどの確認ができるため、適切に処方することができます。

 さまざまな情報をまとめていることにより、患者さんの検査結果や状態がわかり、調剤薬局や他の医療機関との連携も明確に行うことができています。

腎臓病等冊子

慢性腎臓病パンフレット(NPO法人 日本腎臓病協会発行)

 当院では、腎臓病療養指導(腎臓病指導・栄養指導・運動指導)を行っています。(毎週水曜日と木曜日の午後)

腎臓病療養指導部屋

腎臓病療養指導個室(加東市民病院)

腎臓病療養指導部屋

睡眠時無呼吸症候群

 睡眠中に大きないびきや呼吸が止まるという症状を起こし、このことが正常な睡眠を妨げ、日常生活や身体(心身)に悪影響を及ぼします。

 特に、肥満は睡眠時無呼吸症候群を引き起こす危険因子です。首の周りに脂肪がつくことで気道が狭くなり、いびきや呼吸が止まりやすくなります。

睡眠時無呼吸症候群の診察

睡眠評価
ウォッチパット

ウォッチパット

ウォッチパットは、指先に装着したPATプローブで末梢の血流量を終夜連続的に測定します。センサからの信号を、独自に開発されたアルゴリズムにより睡眠/覚醒や無呼吸低呼吸指数などを算出し、睡眠呼吸障害の診断に必要な情報が得られます。

ウォッチパットで睡眠呼吸障害の検査を実施し、検査結果に応じて治療を行います。

CPAP療法
CPAP

 CPAP療法とは、CPAP装置から呼吸回路・マスクを介して、処方された空気を気道へ送り、常に圧力をかけて空気の通り道をふさがないようにすることで睡眠時無呼吸症候群を予防する治療法です。CPAP療法は対処療法であり根本的な治療にはなりませんが、現在もっとも有効的な治療法と言われています。

医師

寺西 明子

 (総合内科専門医)

 診察時間

 月曜日、火曜日、木曜日、金曜日の午前

この記事に関するお問い合わせ先

加東市民病院 医事課
〒673-1451
兵庫県加東市家原85番地
電話番号:0795-42-5511
ファックス:0795-42-4740
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