中村家五輪塔

更新日:2017年12月28日

中村家五輪塔

中村家五輪塔

読み方(ふりがな)

なかむらけごりんとう

員数

1基

指定内容

建造物

所有者

中村 実

所在地

加東市上三草字木戸169

指定年月日

1988年(昭和63年)3月22日

公開・非公開について

公開しています。

その他

上三草地区から吉馬地区に上る県道沿いに安置されており、地区では「木戸の五輪塔」と呼ばれて大切に祀られているものです。現在は下部に二重の基壇を設けて配置されています。高さは130センチメートル程度で、どちらかといえばずんぐりとした形をしています。

五輪塔は、下部から地輪、水輪、火輪、風輪、空輪で構成され、空・風輪は基本的に一石で造られます。水輪の上部が割れていますが、概ね球形をし、上下とも丸く仕上げられています。また、この割れた部分から内部がくり抜かれていることも分かっています。火輪については、軒が四方に直線的に下がり、軒先は真っ直ぐ立っています。また、軒には緩やか反りがみられます。

各輪の四方には、正面から向かって右回りの方向に梵字が刻まれています。梵字は文字幅の両脇から内側にノミで鋭く彫り下げていくいわゆる薬研彫というタイプの彫り方です。石材は加西市域で産出される高室石で、梵字を刻む前に、全体が丁寧に磨かれています。

この五輪塔は全体的な形状から、鎌倉時代の作と推定され、加東市内でも最古級の石造物といえます。本例は、丹波路を通る人々の安全を祈願したのでしょうか、中世の世界観に触れることができる貴重な文化財です。

地図情報

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加東市 教育委員会 教育振興部 生涯学習課 文化財係
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