天部立像(清水寺)

更新日:2018年09月07日

天部立像(清水寺)について

読み方(ふりがな)

てんぶりゅうぞう(きよみずでら)

員数

1躯

指定内容

彫刻

指定記号

所有者

清水寺

指定年月日

2016年(平成28年)3月30日

制作年代

平安時代後期(11世紀)の制作と推定されます。

規模または寸法

像高(枘を含む)1528ミリメートル

像高(枘無し)1465ミリメートル

頂上~顎285ミリメートル

髪際~顎145ミリメートル

面巾128ミリメートル

面奥180ミリメートル

肩巾330ミリメートル

胸奥197ミリメートル

腹奥232ミリメートル

裾張り(最大)419ミリメートル

足先開(内)286ミリメートル

足先開(外)378ミリメートル

公開・非公開について

普段は公開していません。

その他

清水寺の大講堂に祀られている像で、頭頂から足枘までのカヤの一材で彫出されています。頭頂部に宝珠を持つ兜を被り、瞋目、口は閉じ、冑を着ています。両腕は亡失し、沓を履いています。背面の肩より大腿部にかけて幅180ミリメートル、高さ1020ミリメートルの長方形状に大きく背刳りを施しています。背刳り部分に、墨書が記されていますが、判読できません。樹心は背面を離れています。躯部に厚みがなく、全体に浅く刻まれているところから、平安時代後期(11世紀)の制作と推定されます。一部後補の彩色が残っています。

なお、2014年10月~2015年1月にかけて保存修理が行われました。

修理前の損傷状況は、全体に虫喰いが進行し、脆くなっていて、背板材は亡失していました。右足先は欠損していました。

修理状況としては、頭頂宝珠部分に人口木材を充填し、鼻先をヒノキ材で補充しました。背板をヒノキ材で作成し、背板矧ぎ目部分に木屎漆を充填しました。また、右足先及び足枘をヒノキ材で補いました。本像は長年自立しない状態でしたが、保存修理に際してヒノキ材にて台座が作成されました。

清水寺は、何度となく不慮の大火により伽藍をはじめ多くの文化財が損なわれてきました。そのため、平安時代に遡る仏像は、根本中堂に祀られている3躯が知られていたに過ぎず、本像は古代寺院である清水寺を語る上で貴重な文化財です。

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