(趣旨)

第1条　この規則は、地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」という。)及び地方自治法施行令(昭和22年政令第16号。以下「政令」という。)の規定に基づき、市の財務に関し必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条　この規則において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(出納員その他会計職員)

第3条　市長は、別表第1左欄に掲げる部等に出納員、分任出納員及び経理員(以下「出納員等」という。)を置く。

(会計管理者の権限の委任)

第4条　市長は、会計管理者に命じて別表第1左欄に掲げる部等に置く出納員に同表右欄に掲げる事務を委任させるものとする。

(会計管理者の異動通知)

第5条　会計管理者の異動の理由が生じたときは、会計管理者は、直ちにその旨並びに異動等の年月日及び会計管理者の職氏名並びに印鑑を総括店に通知するものとする。

(歳計現金の繰替運用)

第6条　会計管理者は、一般会計及び各特別会計の所属現金に過不足があるときは、相互に繰替運用をすることができる。

(市長への報告)

第7条　会計管理者は、毎月末日現在の公金の収納及び支払の状況並びに公金の現在高及びその保管の状況を翌月の20日までに市長に報告しなければならない。

(協議)

第8条　部長等は、この規則に定めるもののほか、予算と関係する条例、規則その他の規程の制定又は改廃及び次に掲げる事項については、財政担当部長に協議しなければならない。

(予算の編成方針)

第9条　市長は、毎年11月末日までに、翌年度の予算の編成に必要な基本方針(以下「予算編成方針」という。)を決定し、部長等に通知するものとする。ただし、当初予算を除き、編成方針を定めないことができる。

(予算見積書等)

第10条　部長等は、前条の規定による予算編成方針に基づき、その所管に係る事務について、次に掲げる予算に関する見積書及び説明書のうち、必要な書類を作成し、財政担当部長に提出しなければならない。

(予算案の調製)

第11条　財政担当部長は、前条の規定による見積書等に基づき、その内容を審査し、関係する部長等の意見又は説明を求め、必要な調整を行い、市長の査定を受けなければならない。

(予算に関する説明書等)

第12条　財政担当部長は、前条の規定による市長の査定が終了したときは、これを部長等に通知するとともに、予算案及び予算に関する説明書その他附属資料を作成し、市長の決定を受けなければならない。

(予算編成方針を定めない補正予算等)

第13条　第9条ただし書の規定により予算の編成方針を定めない場合の予算の調整は、第10条から前条までの例により行うものとする。

(歳入歳出予算の款項及び目節の区分)

第14条　歳入歳出予算の款項の区分は、毎会計年度の歳入歳出予算の定めるところによる。

(予算等の通知)

第15条　財政担当部長は、予算が成立したときは、直ちに部長等に通知しなければならない。

(予算執行の制限)

第16条　歳入歳出予算は、第14条第2項及び第3項の規定により区分した目節に従って、これを執行しなければならない。

(予算執行方針)

第17条　財政担当部長は、予算の計画的かつ効率的な執行を確保するため、市長の命を受けて、予算の成立後、速やかに予算の執行計画を定めるに当たって留意すべき事項を部長等に通知しなければならない。

(予算執行計画)

第18条　部長等は、前条の通知に基づいて、その所管に係る年度間の予算執行計画書を作成し、財政担当部長に提出しなければならない。

(歳出予算の配当)

第19条　財政担当部長は、前条の予算執行計画に基づいて、部長等に対して歳出予算を配当しなければならない。

(歳出予算の配当替え)

第20条　部長等は、前条の規定により配当された歳出予算について、予算執行上必要と認めるときは、配当替決議書により、財政担当部長の承認を得て、配当予算の全部又は一部を他の部長等に配当替えすることができる。

(歳出予算の流用)

第21条　部長等は、予算に定める歳出予算の各項又は各目若しくは各節の経費の金額の流用を必要とするときは、歳出予算流用決議書を財政担当部長に提出しなければならない。

(予備費の充当)

第22条　部長等は、予備費の充当を必要とするときは、予備費充当決議書を財政担当部長に提出しなければならない。

(弾力条項の適用)

第23条　部長等は、法第218条第4項の規定による当該業務量の増加により、増加する収入に相当する金額の使用(以下「弾力条項の適用」という。)を必要とするときは、弾力条項適用決議書を財政担当部長に提出しなければならない。

(継続費の逓次繰越し)

第24条　部長等は、予算に定められた継続費に係る歳出予算を翌年度に繰り越すことを必要とするときは、毎年度3月31日までに継続費逓次繰越調書を財政担当部長に提出しなければならない。

(継続費の精算)

第25条　部長等は、継続費に係る継続年度が終了したときは、当該終了年度の翌年度5月20日までに継続費精算調書を財政担当部長に提出しなければならない。

(繰越明許費の繰越し)

第26条　部長等は、予算に定められた繰越明許費に係る歳出予算を翌年度に繰り越すことを必要とするときは、毎年度3月31日までに繰越明許費繰越調書及び繰越財源調書を財政担当部長に提出しなければならない。

(事故繰越し)

第27条　部長等は、歳出予算について事故繰越しをする必要があるときは、毎年度3月31日までに事故繰越調書及び繰越財源調書を財政担当部長に提出しなければならない。

(会計管理者への通知)

第28条　財政担当部長は、次に掲げる場合においては、直ちにその内容を会計管理者に通知しなければならない。

(歳入の調定)

第29条　歳入管理者は、歳入を収入しようとするときは、政令第154条第1項の規定による調査をし、適正であると認めるときは、調定決定書により調定しなければならない。ただし、第31条第2項の規定により口頭、掲示その他の方法により納入の通知をする歳入については、当該収納があったときに調定するものとする。

(調定の変更又は取消し)

第30条　歳入管理者は、調定をした後において当該調定に係る金額を変更し、又は当該調定を取り消そうとするときは、直ちに調定決定書により更正し、納入義務者に通知しなければならない。

(納入の通知)

第31条　歳入管理者は、第29条の規定により調定したときは、直ちに納入通知書により納入義務者に納入の通知をしなければならない。ただし、次に掲げる歳入については、この限りでない。

(納付書の発行)

第32条　次に掲げる場合においては、納付書を発行して歳入を収入しなければならない。

(納期限)

第33条　第31条の規定による納入の通知をする場合の納期限については、法令その他の定めがある場合を除くほか、調定の日から20日以内で適当と認められる納期限を定めなければならない。

(口座振替による納付)

第34条　納入義務者は、政令第155条の規定により、口座振替の方法によって歳入を納付しようとするときは、当該金融機関に納付金口座振替申出書を提出するものとする。

(歳入の納付に使用できる小切手の支払地)

第35条　政令第156条第1項第1号の規定により、歳入の納付に使用することができる小切手の支払地の区域は、全国の区域とする。

(会計管理者等の直接収納)

第36条　会計管理者、出納員等は、収納金を直接収納したときは、領収書を納入者に交付しなければならない。ただし、領収書を交付し難い歳入については、金銭登録機による記録紙又は入場券その他をもってこれに代えることができる。

(収納金の払込み)

第37条　会計管理者、出納員等は、前条の規定により直接収納した収納金を納付書又は収納金払込書により即日又は翌日中に金融機関に払い込まなければならない。ただし、市長の承認を得た場合は、この限りでない。

(釣銭及び両替金)

第38条　会計管理者は、歳入の収納について、釣銭又は両替金を必要とする場合においては、必要と認められる現金を手許に保管しておくことができる。

(収納済等の整理)

第39条　会計管理者は、総括店から第104条第4項又は第112条の規定により収納済通知書等の送付を受けたときは、会計及び科目ごとに分類し収入整理をした後、歳入日計表を作成して、第113条の規定により送付された収支金日計表と照合しなければならない。

(支払拒絶に係る証券)

第40条　会計管理者は、第106条の規定により金融機関から、納付のあった証券について支払拒絶があった旨の通知を受けたときは、直ちに当該通知に係る収入を取り消し、歳入管理者にこれを通知するとともに、金融機関から送付された証券については、証券返納通知書により速やかに当該納付者に通知し、これを返納しなければならない。

(督促)

第41条　歳入管理者は、納付すべき歳入を納期限までに完納しない者があるときは、当該期限から20日以内に、10日以内の納期限を指定して、その者に対し、督促状により督促しなければならない。

(滞納処分)

第42条　歳入管理者は、前条の場合において、当該督促を受けたものが指定された納期限までにその金額を納付しないときは、法第231条の3第3項の規定により、地方税の滞納処分の例により処分することができるものについては、速やかにその処分に着手しなければならない。

(不納欠損)

第43条　歳入管理者は、調定した歳入に係る債権が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、不納欠損決議書により不納欠損を決定するものとする。

(調定の繰越し)

第44条　歳入管理者は、調定をした歳入で出納閉鎖期限までに収入することができないものについては、調定決定書により決定し、翌年度に調定を繰り越さなければならない。

(収入の更正)

第45条　歳入管理者は、収入後において、過誤その他の事由により、当該収入に係る歳入の年度、会計又は科目を更正しようとするときは、収入更正決議書により決定しなければならない。

(歳入戻出)

第46条　歳入管理者は、歳入金の戻出をしようとするときは、歳入戻出決議書により決定し、歳出の支出の手続の例により支出しなければならない。

(会計管理者への通知)

第47条　歳入管理者は、次に掲げる場合においては、速やかにこれを決定した帳票により会計管理者にその旨を通知しなければならない。

(収入事務の委託)

第48条　市長は、政令第158条第1項の規定により、歳入の徴収又は収納の事務を私人に委託しようとするときは、会計管理者に協議するものとする。

(市税等に係る収納事務の委託基準)

第48条の2　市長は、政令第158条の2第1項の規定により、市税及び個人の県民税(以下この条において「市税等」という。)の収納の事務を私人に委託しようとするときは、会計管理者に協議するものとする。

(指定納付受託者による納付)

第48条の3　市長は、法第231条の2の3第1項の規定により指定納付受託者を指定し、歳入を納入させようとするときは、あらかじめ会計管理者に協議しなければならない。

(現金等による寄附の受納)

第49条　歳入管理者は、現金等による寄附を受けようとするときは、寄附を受けようとする理由、寄附の内容(現金又は有価証券の別及び金額)並びに寄附をしようとする者の住所及び氏名、寄附に際し条件があるものについては、その内容その他必要事項を記載して、市長の決定を受けなければならない。この場合においては、相手方から寄附申出書を徴するものとする。

(支出負担行為の決定)

第50条　支出負担行為は、法令又は予算の定めるところに従い、かつ、予算執行計画に準拠してこれをしなければならない。

(支出負担行為の整理区分)

第51条　支出負担行為について、支出負担行為として整理する時期、支出負担行為の範囲及び支出負担行為に必要な主な書類は、別表第2に定める区分によるものとする。

(支出負担行為の事前協議)

第52条　支出負担行為担当者は、別表第2に定めるものについて、支出負担行為をしようとするときは、支出負担行為決議書により会計管理者に協議しなければならない。

(支出命令)

第53条　支出命令者は、支出しようとするときは、債権者その他の支払を受けるべき者(以下「債権者等」という。)から提出のあった請求書に基づき支出命令書及び支出負担行為兼支出命令書(以下「支出命令書等」という。)により決定し、これにより会計管理者に支出命令をしなければならない。ただし、次に掲げる支出については、請求書に基づかないで決定することができる。

(集合の支出命令)

第54条　前条第2項の規定にかかわらず、同一の支出科目から同時に2人以上の債権者等に対して支出しようとするときは、債権者等別の内訳を明示して集合の支出命令をすることができる。

(支出命令の確認)

第55条　会計管理者は、支出命令を受けたときは、次に掲げる事項を確認し、支払をしなければならない。

(直接払)

第56条　会計管理者は、小切手によって支払をするときは、債権者等に支出命令書等に領収した旨の記名押印をさせ、又は別に領収書を徴した後、小切手を振り出して当該債権者等に交付しなければならない。

(債権者の領収印等)

第57条　債権者等の領収印は、請求書に押印したものと同一でなければならない。ただし、請求者と領収者が異なる場合、及び印鑑の紛失その他やむを得ない理由によって改印を申し出た場合は、この限りでない。

(小切手)

第58条　会計管理者の振り出す小切手は、持参人払式小切手又は記名式指図禁止小切手とする。

(小切手帳及び印鑑)

第59条　会計管理者は、小切手帳及びこれに使用する印鑑を所定の金庫で保管しなければならない。

(小切手帳の数)

第60条　小切手帳は、年度別及び会計別に常時各1冊としなければならない。ただし、2会計以上にわたる場合であっても会計別にする必要がないときは、この限りでない。

(記載事項の訂正)

第61条　小切手の券面金額は、訂正してはならない。

(書損小切手)

第62条　小切手用紙が書損、汚損等により使用することができなくなったときは、当該小切手用紙に斜線を引き、かつ、「廃棄」と記載し、そのまま小切手帳に残しておかなければならない。

(小切手番号)

第63条　会計管理者は、新たに小切手帳を使用しようとするときは、第60条の規定による小切手帳の使用区分ごとに、1会計年度間(出納整理期間を含む。)を通じる連続番号を小切手帳の各葉に明記しておかなければならない。

(小切手振出済通知)

第64条　会計管理者は、小切手を振り出したときは、1日分をまとめて、その旨を小切手振出済通知書により、総括店に通知しなければならない。

(小切手の使用状況の確認)

第65条　会計管理者は、小切手整理簿を備え、毎日小切手の使用枚数、小切手の振出枚数、小切手の廃棄枚数及び残存用紙の枚数その他必要な事項を記載し、記載内容とこれに該当する事実とに相違がないかどうかを確認しなければならない。

(小切手の原符の整理)

第66条　会計管理者は、振り出した小切手の原符を証拠書類として整理し、保管しておかなければならない。

(小切手の償還)

第67条　政令第165条の5の規定により、小切手の所持人から償還の請求を受けたときは、会計管理者はこれを調査して償還すべきものと認めるときは、支出命令者に通知するものとする。

(隔地払)

第68条　会計管理者は、隔地の債権者に支払をしようとするときは、支払場所及び支払方法を指定し、資金を交付して隔地送金依頼書により総括店に隔地送金を請求するとともに、債権者に送金通知書により送金した旨通知しなければならない。

(口座振替払)

第69条　会計管理者は、指定金融機関又は指定金融機関と為替取引のある金融機関に預金口座を設けている債権者から申出のあるときは、総括店に口座振替を依頼するとともに、債権者に口座振替の方法により支払した旨を口座振込通知書により通知しなければならない。ただし、債権者の申出により、当該通知書を必要としないときは、この限りでない。

(資金前渡)

第70条　政令第161条第1項第1号から第12号までに掲げる経費及び同条第2項に規定する資金のほか、次に掲げる経費については、現金支払をさせるため、市長が指定する職員にその資金を前渡しすることができる。

(資金前渡の限度額)

第71条　前条の規定により資金前渡する限度額については、次に定めるところによる。

(前渡金の保管)

第72条　資金前渡を受けた者は、その現金を預金その他確実な方法で保管しなければならない。

(前渡金の支払)

第73条　資金前渡を受けた者は、債権者等から支払の請求を受けたときは、法令又は契約等に基づき、その請求は正当であるか、資金前渡を受けた目的に適合するかどうかを調査して、領収書を徴して現金を支払わなければならない。ただし、領収書を徴し難いときにおいては、支払したことを証する書類をもってこれに代えることができる。

(概算払)

第74条　政令第162条第1号から第5号までに掲げる経費のほか、次に掲げる経費については、概算払をすることができる。

(前金払)

第75条　政令第163条第1号から第7号までに掲げる経費のほか、次に掲げる経費については、前金払をすることができる。

(繰替払)

第76条　政令第164条第1号から第4号までに掲げる経費のほか、次の経費については、会計管理者又は指定金融機関に繰替払をさせることができる。

(精算)

第77条　資金前渡を受けた者は、次に掲げる区分により精算しなければならない。

(精算による追給及び返納)

第78条　前条第3項の規定による概算払の精算の結果、追給を要するときは、第53条の規定の例により、支出負担行為兼支出命令書により支出命令をしなければならない。

(過誤払金の返納)

第79条　支出命令者は、歳出金の過誤払となったときは、歳出戻入決議書により決定し、歳入の収入手続の例により戻入しなければならない。ただし、給与に係る過誤払金については、前条第2項ただし書に準ずる。

(支出の更正)

第80条　支出命令者は、支出後において、過誤その他の事由により、支出に係る歳出の年度、会計又は科目を更正しようとするときは、支出更正決議書により決定しなければならない。

(会計管理者への通知)

第81条　支出命令者は、次に掲げる場合においては、速やかにその旨をこれらの関係帳票により、会計管理者に通知しなければならない。

(支出事務の委託)

第82条　市長は、政令第165条の3第1項の規定により、私人に支出事務の委託をしようとするときは、会計管理者に協議するものとする。

(法定控除金の処理)

第83条　支出命令者は、支出命令をする際に、所得税、市県民税及び社会保険料等法定控除金があるときは、当該控除金及び控除後の金額を明示しなければならない。

(支払後の整理)

第84条　会計管理者は、当日分支払後、支払済証拠書類を会計及び科目ごとに分類整理し、歳出日計表を作成して、第113条の規定により送付された収支金日計表と照合しなければならない。

(振替)

第85条　次に掲げる事項は、これらの収入及び支出を公金振替によって行うものとする。

(振替命令)

第86条　歳入管理者又は支出命令者は、前条の規定による振替をしようとするときは、振替調定にあっては調定決定書、振替支出にあっては公金振替決議書により決定し、支出命令者にあっては、これにより会計管理者に振替命令をしなければならない。ただし、歳計外現金の受払いについては、第94条の規定によるものとする。

(決算説明資料の提出)

第87条　部長等は、会計管理者の定めるところにより毎会計年度、その所管に属する歳入歳出決算の説明資料を作成し、会計管理者に提出しなければならない。

(帳簿等の提出)

第88条　会計管理者は、決算の調製のため必要があるときは、部長等に帳簿及び資料を提出させることができる。

(契約)

第89条　契約については、加東市契約規則の定めるところによる。

(歳計現金の保管)

第90条　会計管理者は、歳計現金を預金その他最も確実かつ有利な方法により保管しなければならない。

(一時借入金)

第91条　会計管理者は、一時借入金の必要があると認めるときは、財政担当部長に通知し、通知を受けた財政担当部長は、会計管理者と協議の上市長の決定を受けなければならない。これを返済するときも、同様とする。

(歳入歳出外現金及び保管有価証券の意義及び年度区分)

第92条　歳入歳出外現金及び保管有価証券(以下「歳入歳出外現金等」という。)とは、債権の担保として徴し、又は法令の規定により、市が保管する現金又は有価証券で、市の所有に属しないものをいう。

(歳入歳出外現金等の整理区分)

第93条　歳入歳出外現金等は、歳入歳出外現金と保管有価証券とに分類し、歳入歳出外現金にあっては、別表第4に掲げる区分によって整理しなければならない。ただし、財政担当部長は、保管金について会計管理者に協議の上、市長の決定を受けて変更することができる。

(歳入歳出外現金の受払い)

第94条　歳入歳出外現金は、歳入歳出外現金受入決定書又は歳入歳出外現金払出決定書により、受入れ又は払出しをするものとする。

(歳入歳出外現金の出納及び保管)

第95条　歳入歳出外現金の出納及び保管については、第3章及び第4章の規定の例により行うものとする。

(保管有価証券の受払手続)

第96条　歳入管理者又は契約担当者は、保管有価証券の受入れ又は払出しをしようとするときは、納入者から保管有価証券納付書又は保管有価証券還付請求書を提出させ、その旨を会計管理者に通知しなければならない。

(保管有価証券の整理)

第97条　会計管理者は、保管有価証券を額面金額によって整理しなければならない。

(保管有価証券の利札の還付)

第98条　歳入管理者又は契約担当者は、保管有価証券の利札を還付しようとするときは、納入者の還付請求書に基づき、審査の上、その旨を会計管理者に通知しなければならない。

(保管有価証券の保管)

第99条　会計管理者は、保管有価証券を総括店への寄託その他安全な方法により保管しなければならない。

(市に帰属する歳入歳出外現金等)

第100条　歳入管理者は、歳入歳出外現金等のうち市に帰属するものが生じたときは、歳入に収入する手続を執るものとする。

(印鑑の届出)

第101条　金融機関は、公金の取扱いに使用する領収印を作成し、その印鑑を会計管理者に届け出なければならない。これを変更したときも、同様とする。

(金融機関の表示)

第102条　指定金融機関は、その店舗のうち総括店及び市長が別に定める店舗の店頭に「加東市指定金融機関」の標札を掲げなければならない。

(総括店の事務)

第103条　総括店における公金の出納の経理事務は、歳入金、歳出金、歳入歳出外現金、各基金及び支払未済繰越金に区分しなければならない。この場合において、歳入金及び歳出金にあっては年度別及び会計別に、歳入歳出外現金にあっては年度別に区分しなければならない。

(公金の収納手続)

第104条　金融機関は、納入通知書等により、現金又はこれに代えて納付された証券を受領したときは、当該納入通知書等の所定欄に領収印を鮮明に押印し、証券を受領した場合にあっては、併せて「証券受領」の旨を明示して、その領収書を当該納付又は払込みをした者に交付するとともに、収納した現金については、即日市の預金口座に受け入れなければならない。

(口座振替の方法による収納)

第105条　金融機関は、当該金融機関に預金口座を設けている納入義務者から歳入金の納付のため口座振替の請求によって歳入の納付があったときは、前条の規定の例により取り扱わなければならない。

(不渡証券の処理)

第106条　金融機関は、現金に代えて納付された証券(会計管理者から払込みがあったものを含む。)が不渡りその他の理由により支払の拒絶があったときは、直ちに会計管理者に通知するとともに、当該証券が会計管理者から払込みのあったものであるときは、これを会計管理者に送付し、その他のものであるときは第40条第1項の規定に準じて還付しなければならない。

(小切手振出済通知書の整理)

第107条　総括店は、小切手により現金の支払をしたとき、隔地払の送金の手続をしたとき、又は口座振替の手続をしたときは、小切手振出済通知書に支払日を記入して整理するものとする。

(小切手による現金の支払)

第108条　総括店は、会計管理者の振り出した小切手の提示を受けたときは、当該小切手が次の各号のいずれかに該当するときは、その支払をしてはならない。

(繰替払)

第109条　総括店は、会計管理者の通知に基づき第76条第1項の規定による繰替払をしたときは、債権者等の領収書その他証拠となる書類を徴するとともに、繰替払計算書を作成し、これにより会計管理者に通知しなければならない。

(隔地払及び口座振替払)

第110条　総括店は、第68条第1項の規定により隔地払の請求を受けたとき、又は第69条第1項の規定により口座振替払の請求を受けたときは、これらの請求に基づき、直ちに送金又は口座振替払をしなければならない。

(支払未済額の繰越し等)

第111条　総括店は、出納閉鎖後直ちに小切手振出済通知書により、小切手の支払未済額を調査し、支払未済繰越金に受け入れ整理しなければならない。

(公金振替書による振替)

第112条　総括店は、会計管理者から公金振替書の交付を受けたときは、直ちに当該金額を振り替え、支払又は収納として整理し、公金振替済通知書を会計管理者に送付しなければならない。

(公金の収支日計の報告)

第113条　総括店は、毎日公金の収納額及び支払額並びに預金の状況を、収支金日計表により、翌営業日に会計管理者に報告しなければならない。

(証拠書類の保管)

第114条　金融機関は、収納及び支払に係る証拠となる書類を法定期間保管しなければならない。

(証明)

第115条　金融機関は、会計管理者から現金の出納及び支払及び預金の状況に関し証明を求められたときは、その証明をしなければならない。

(公有財産)

第116条　公有財産については、加東市公有財産規則(平成18年加東市規則第39号)の定めるところによる。

(物品の分類及び整理区分)

第117条　物品は、その性状により別表第5に掲げる区分に従い、備品、消耗品、材料品、生産品及び動物に分類する。

(管理状況の報告の徴取等)

第118条　総務財政部長は、必要があると認めるときは、物品管理者から物品の管理状況について報告を求め、又は実地に調査するものとする。

(物品の所属年度区分)

第119条　物品の出納は、会計年度をもって区分し、その所属年度は、現にその出納を行った日の属する年度とする。

(物品の購入及び借入れ)

第120条　物品管理者は、物品の購入又は借入れをしようとするときは、品目、数量その他必要な事項を決定し、別に定めるものについては、物品要求書により契約担当者にその措置を要求しなければならない。

(寄附及び公有財産等からの編入)

第121条　物品管理者は、寄附により、又は公有財産若しくは占有動産からの編入により物品を取得しようとするときは、これを物品取得決議書により決定を受けなければならない。

(生産品の確認)

第122条　物品管理者は、物品が試験又は実習により製作され、収穫され、その他生産されたとき、又は処分されたときは、試験又は実習に従事した職員から物品処分決議書又は生産品処分票を提出させ、これにより確認しなければならない。

(購入品等の引渡し)

第123条　物品管理者は、物品を購入、借入れ、寄附交換等により取得したときは、直ちに当該物品を会計管理者に引き渡さなければならない。ただし、取得後直ちに使用する物品にあっては、支出命令書等による取得通知でもってこれに代えることができる。

(物品の払出し)

第124条　物品管理者は、会計管理者の保管する物品を使用する必要があるときは、物品出納票により会計管理者に払出しの通知をしなければならない。

(物品の使用)

第125条　職員は、物品を使用しようとするときは、物品管理者に交付の請求をしなければならない。

(物品の管理換え)

第126条　物品管理者は、その管理に属する物品について効率的な使用又は処分のため必要があると認めるときは、他の物品管理者と協議して、その管理する物品について管理換え(物品管理者の間において物品の所属を移すことをいう。)をすることができる。

(物品の修繕)

第127条　物品の修繕については、第120条の規定を準用する。

(物品の亡失等の届出)

第128条　職員は、その使用する物品を亡失し、又は損傷したときは、物品管理者に届け出なければならない。

(使用に耐えない物品等の報告)

第129条　職員は、その使用中の物品が使用に耐えなくなったとき、又は不用になったときは、直ちにその旨を物品管理者に申し出なくてはならない。

(物品の保管)

第130条　物品は、常に良好な状態で使用又は処分ができるように保管しなければならない。

(物品の売払い及び廃棄)

第131条　物品管理者は、次に掲げる物品に限り、その売払いを行うことができる。

(物品の貸付け)

第132条　物品管理者は、貸付けを目的とする物品のほか、その管理に属する物品については、事務に支障のない限り、これを貸し付けることができる。

(物品の寄託)

第133条　物品管理者は、物品の使用又は保存の適正を期するため特に必要があると認めたときは、保管調書を徴して、その管理に属する物品の保管を市以外の者に委託することができる。

(処分の決定)

第134条　物品管理者は、物品の売払い、廃棄、貸付け、寄託、寄附又は公有財産への編入をしようとするときは、物品処分決議書によりこれを決定しなければならない。ただし、生産品については、生産品処分票によりこれを行うものとする。

(物品の交換)

第135条　物品管理者は、その管理に属する物品を市以外のものの所有する物品と交換しようとするときは、物品交換決議書によりこれを決定しなければならない。

(売払い等における契約の措置の要求)

第136条　物品管理者は、第131条から第133条まで及び前条の規定により、物品の処分の決定をした場合においては、売払い、貸付け、寄託及び交換について契約を必要とするときは、契約担当者にその措置を要求しなければならない。

(会計管理者への通知)

第137条　物品管理者は、別表第7に掲げる重要物品について毎年3月末日現在について調査し、省令別記財産に関する調書様式2物品による調書を作成し、5月末日までに会計管理者に通知しなければならない。

(資金前渡に係る物品の取扱い)

第138条　資金前渡を受けた職員は、当該資金前渡に係る資金によって購入した物品については、その内訳書を作成し、その旨を物品管理者に通知しなければならない。

(職員の譲受けの制限)

第139条　物品の管理(出納及び保管を含む。)及び契約の事務に従事する職員は、その取扱いに係る物品を譲り受けることができない。ただし、実習又は試験による生産品、売払いを目的とする物品又は不用の決定をした部品で市長が指定するものについては、この限りでない。

(占有動産)

第140条　第130条第3項、第131条第1項第5号及び第2項、第134条並びに第136条の規定は、占有動産について準用する。

(備品台帳及び標識)

第141条　物品管理者は、その所管に属する備品につき、備品台帳を備え、標識を付し、常に備品の状況を明らかにしておかなければならない。ただし、標識を付し難い備品にあっては、他の方法により、表示するものとする。

(債権の調査確認)

第142条　部長等は、債権が発生し、又は市に帰属したことを知ったときは、速やかにこれを調査確認し、債権の調査、発生原因、履行期限、債務者の住所、氏名、債権金額その他必要な事項を関係帳簿等に記載しなければならない。当該債権の全部又は一部が消滅したときも、調査確認し、消滅原因及び消滅に係る金額を記載しなければならない。

(債権発生等の通知)

第143条　債権が発生し、又は市に帰属することとなった場合において、当該債権を管理すべき部長等以外の者がこれを知ったときは、その者は、速やかに前条に規定する事項を当該部長等に通知しなければならない。市に帰属する債権が弁済以外の方法により消滅したことを知ったときも、また同様とする。

(歳出戻入金債権の督促)

第144条　市長は、歳出戻入金債権で返納期限までに返納されていないものがあるときは、第41条の規定に準じて督促するものとする。

(保証人に対する履行請求)

第145条　市長は、保証人の保証がある債権で債務者が履行期限までに履行しないものについては、当該保証人に対して、その履行を請求するものとする。

(履行期限の繰上げ)

第146条　部長等は、債権について法令又は契約の定めるところにより、その履行期限を繰り上げようとするときは、履行期限繰上決定書により市長の決定を受けた後、その旨を当該債務者に通知するものとする。

(強制執行等)

第147条　部長等は、政令第171条の2及び第171条の4第1項の規定に基づく債権について強制執行等の措置を採る必要があるときは、強制執行等決定書により市長の決定を受け自らこれを行い、又は指定する職員に行わせなければならない。

(債権の申出)

第148条　市長は、債権について債務者が強制執行若しくは滞納処分を受け、又は財産について競売の開始があったこと等を知った場合において、法令の規定により、債権者に配当要求その他債権の申出ができるときは、直ちに配当要求書又は債権申出書等により関係者に要求又は申出をするものとする。

(債権の保全)

第149条　市長は、債権の保全のため担保を徴する場合において、法令又は契約に別段の定めがないときは、国債又は地方債、土地及び保険の付されている建物その他適当と認める不動産若しくは動産の提供保証人の保証を求めるものとする。

(徴収停止)

第150条　部長等は、債権について政令第171条の5に規定する徴収停止の措置をしようとするときは、徴収停止決定書により市長の決定を受け、関係帳簿等にその旨を記載しなければならない。

(履行延期の特約等)

第151条　市長は、債権について政令第171条の6に規定する履行延期の特約又は処分をしようとするときは、履行延期の特約の理由、その金額その他必要な事項を明らかにした申請書(履行延期特約申請書)を債務者から徴してこれを決定し、その旨を当該債務者に通知するものとする。

(手続の準用等)

第152条　基金の管理については、基金に属する財産の種類に応じ、第3章、第4章、第8章のうち第90条及び第96条から第99条まで、第9章並びに前章の規定の例により行うものとする。この場合において、これらの規定中「歳入管理者」、「支出負担行為担当者」、「契約担当者」、「物品管理者」、「市長」及び「部長等」とあるのは、「基金管理者」と読み替える。

(交代の場合等の引継ぎ)

第153条　出納員、分任出納員又は占有動産を管理する者が交代したときは、前任者において出納員等引継書を作成し、交代の日から7日以内に、現金、有価証券、物品又は占有動産を関係の帳簿書類とともに後任者に引き継がなければならない。

(引継手続)

第154条　前条の規定により、引継ぎをするときは、部長等立会いの上出納員等引継書と現金、有価証券、物品、占有動産及び関係帳簿その他証拠書類と照合し、確認の上、出納員等引継書に引継年月日を記載し、前後任者がそれぞれ各1通を保有しなければならない。ただし、物品については、引継ぎをする日の現在高を確認することのできる帳簿又は台帳の引継ぎをもって引継目録の記載に代えることができる。

(改廃の場合の引継ぎ)

第155条　市長の権限に属する事務の委任を受けた者は、行政組織の改廃等に伴う組織の廃止等によりこれを引き継ぐべき者がないときは、市長の指定する者に当該委任に係る事務を引き継がなければならない。

(現金の亡失等)

第156条　現金の保管責任を有する者は、その保管に係る現金を亡失したときは、直ちに亡失等始末書を所属部長等を経て市長に提出しなければならない。

(認定通知)

第157条　市長は、法第243条の2の2の規定による職員の賠償責任の有無について認定をしたときは、認定書を部長等を経て当該職員に交付するとともに、その旨を出納員等に係るものについては、会計管理者に通知するものとする。

(検査)

第158条　市長は、財務会計事務の執行の適正を期するため、次に掲げる者に対して検査を行うものとする。

(検査事項)

第159条　前条の検査は、次に掲げる事項について行うものとする。

(検査員)

第160条　検査は、会計管理者が命ずる職員に行わせるものとする。

(検査実施の通知)

第161条　会計管理者は、検査を実施しようとするときは、検査を受ける者に対し、あらかじめその旨を通知しなければならない。ただし、特別の理由のある場合においては、この限りでない。

(検査時間)

第162条　検査は、執務時間内に行うものとする。ただし、検査の適正を期するため、検査員において特に必要があると認めるときは、この限りでない。

(検査に必要な書類)

第163条　会計管理者は、検査を実施しようとする場合において必要があるときは、あらかじめ通知して検査に必要な書類を徴することができる。ただし、あらかじめ通知することが困難であるときは、検査実施の際、検査員に通知させるものとする。

(検査の立会い)

第164条　検査を受ける者は、検査に当たり自ら立ち会わなければならない。

(検査の際の措置)

第165条　検査員は、検査の際、重要な誤りを発見したとき、その他特に必要があると認めるときは、速やかに会計管理者に報告し、その指示を受けなければならない。

(検査の復命)

第166条　検査員は、検査を行ったときは、検査復命書を作成し、第163条の規定により、徴した書類を添えて速やかに会計管理者に提出しなければならない。

(検査結果についての質問)

第167条　会計管理者は、会計検査の結果に関し必要があると認めるときは、検査を受けた者に対し、適切な措置を要求し、又は質問書を発して、その報告を徴することができる。

(指定金融機関等の検査)

第168条　第160条から前条までの規定は、金融機関における公金の収納又は支払の事務及び公金の預金の状況を検査する場合、並びに歳入の徴収若しくは収納の事務又は支出事務の委託を受けた者について当該委託に係る事務を検査する場合に準用する。

(備付帳簿)

第169条　次の各号に掲げる者は、当該各号に掲げる帳簿のうち必要なものを備えて、その所管に属する事務について必要な事項を記録しなければならない。

第170条　第4条第2項の規定により会計管理者の事務の再委任を受けた分任出納員は、必要に応じ前条第1号に掲げる帳簿を備え、出納その他の事項を記録しなければならない。

(記録の省略)

第171条　前2条の規定にかかわらず、消耗品で受け入れた後、直ちに払出しする場合においては、出納簿に記録することを要しない。

(歳入、歳出金の証拠書類)

第172条　歳入金の証拠書類は、次のとおりとする。

(帳簿及び証拠書類の保存年限)

第173条　帳簿及び証拠書類の保存年限は、別に市長の定めるところによる。

(市税の特例)

第174条　市税及びこれに付随する市税外収入について、この規則の規定により難いときは、特例を定める。

(帳票類の様式)

第175条　この規則の施行のために必要な帳票類の様式は、別表第8に掲げるとおりとする。

(様式の特例)

第176条　納入通知書その他の書類及び帳簿の様式について、この規則により難いときは、市長の承認を得て、これと異なる様式を定めることができる。