鰐口

更新日:2017年12月28日

朝光寺 鰐口

鰐口

読み方(ふりがな)

わにぐち

員数

1口

指定内容

工芸

所有者

朝光寺

所在地

加東市畑609

指定年月日

1962年(昭和37年)6月15日

公開・非公開について

普段は公開していません。

その他

鰐口は寺社の軒下に吊るし、綱を振って鳴らす法具です。本例は青銅製で、直径が約30センチメートルを測ります。中央部の撞座は素文で、周囲には二重の圏線が4重に巡らされています。

この圏線の内側、向かって右側に『播州加東郡 朝光寺金口』、向かって左側に『永仁三年二月廿日 大願主 比丘尼 妙阿、僧 浄国』という銘文が刻まれています。この内容から永仁3年(1295)にこの鰐口が製作ないしは寄進されたことがわかり、兵庫県下では、最古の紀年銘をもつ鰐口です。

上方には鉄製の吊り鐶や釘が残っており、かつての堂に吊り下げられていた状況を伺い知ることができます。現在の方七間である朝光寺本堂に吊り下げされている鰐口は直径が約1mであるところから、本例が吊り下げられていた建物は、本堂ほど大きなものではなかったと考えられます。

朝光寺は文治5年(1189)に裏山である権現山から現在地に移したことが縁起に記載されており、鐘楼には鎌倉時代の様式が残されている点などから、本例や太鼓の存在は、1300年頃に現在地の境内が整備され始めていたことを物語るものと考えられます。

地図情報

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